2009 Fiscal Year Annual Research Report
集合知を利用した情報収集と利用者の主観を考慮した情報提供サービスの実現
Project/Area Number |
08J02749
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山下 晃弘 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 推薦システム / 協調フィルタリング / マルチエージェントシステム / 集合知 |
Research Abstract |
当該年度において、これまでに構築した情報収集・推薦システムの有効性を向上させるために、推薦アルゴリズムの改良に取り組んだ。特に、既に実システムとして利用実績がありその有効性が示されている協調フィルタリングに着目し、その改良を行った。前年度の研究により、推薦アルゴリズムの有効性はユーザの嗜好のばらつき度合いやアイテムの特徴によって変化することが明らかになっている。そこで、マルチエージェントモデルに基づく手法により、推薦システムの有効性を検証するモデルを構築を行い、そのモデルを用いてアルゴリズムの改良と評価に取り組んだ。本年度は特に次の2点に着目してアルゴリズムの改良に取り組んだ。1点目は、推薦システムがユーザからアイテムに対する格付けなどの情報を収集する際に、どの情報を優先的に収集すべきかを定量化することによって、推薦アルゴリズムの効率化を図るアプローチである。推薦システムの有効性向上の観点から、収集すべき情報の優先度が定量化できればより効率的な運用が実現可能である。当該年度においては、この定量化手法とそれに基づく情報の収集アプローチの提案が電子情報通信学会論文誌に採録された。2点目は、協調フィルタリングに基づく推薦アルゴリズムにおけるユーザ間やアイテム間の類似度の設計手法の検討である。これまで様々な類似度の指標が提案され、その有効性についての議論がなされてきたが、推薦の有効性を最大化することを目的とした議論はあまりなされてこなかった。そこで、推薦性能の最大化を目的とした類似度の最適化に取り組み、その成果は国内学会などで報告を行った。
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Research Products
(5 results)