2008 Fiscal Year Annual Research Report
ユニット集積型人工リボザイムによる細胞内フィードバック翻訳制御回路の構築
Project/Area Number |
08J02792
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 友紀 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | RNA / リボザイム / in vitroセレクション |
Research Abstract |
YFL-1リボザイムはモデリングにより人工的に設計されたRNA骨格Type-B scaffoldと、in vitroセレクションにより単離された触媒ユニットを持ち、β-ニコチンアミドモノヌクレオチドを脱離基としてRNA連結反応を触媒する。 YFL-1リボザイムの構造機能相関解析を行う一つのアプローチとして、我々はYFL-1リボザイムの小型化を行った。その際、3'位の一本鎖領域を除去した。この領域は、in vitroセレクション時のRT-PCR用のタグ破裂で、設計上はYFLの触媒活性に関与しない。しかし、この領域をすべて除去するとYFLの活性は急激に減少した。 YFLリボザイムの構造機能解折をより単純化するため、YFLリボザイムを基盤とした3'位一本鎖配列に依存しない触媒ユニットの構築を行った。単離されたクローンの配列を比較したところ、YFLリボザイムは当初の予想より小さい触媒ユニットを持つことが示唆された。この結果に加え、変異体を用いたリボザイムの活性評価においても上記の構造が活性構造であることが示唆された。 改定されたYFL-mini1の二次構造をYFL-1に適用すると、YFL-1よ予想より長い3'位一本鎖配列を持つことが分かる。我々はこの配列がなんらかの構造をとって触媒活性に寄与していると考え、m-foldプログラムによる二次構造予測を行った。その結果、3'位一本鎖配列には三つのステム・ループモチーフが存在することが示唆された。変異体を用いた解析の結果、stem-2が主に触媒活性に寄与することが分かった。stem-2は触媒ユニット直下の六塩基と塩基対を組む領域を含む。この領域同士が相互作用するとYFL-1は不活性構造に収束してしまう。stem-2はYFL-1が不活性構造に収束するのを防ぐサプレッサーとして機能していると考えられる。
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Research Products
(4 results)