2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳ガン患者のQOL向上を目指した乳房組織構築のためのヒドロゲルの開発
Project/Area Number |
08J03020
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大串 裕子 九州大学, 工学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ハイドロゲル / 酵素 / カルボキシメチルセルロース / 脂肪組織再建 / 脂肪組織由来幹細胞 |
Research Abstract |
当該特別研究員は、上記研究課題に精力的に取り組み、本年度の研究実施計画2項目に1項目を追加した以下の3項目を達成した。具体的には、1つめの項目として、本研究で開発したフェノール性水酸基含有カルボキシメチルセルロース(CMC-Ph)ゲルの内部にラット脂肪組織由来幹細胞(ASCs)を固定して培養し、細胞のゲル内部での脂質生成挙動を調査することにより、CMC-Phゲルの特性がASCsの脂質生成分化を促進することを実証した。また、CMC-Phゲルの架橋密度や増殖因子徐放挙動について調査を行い、Ph-OH基導入率がゲルの特性に影響を与えることを明らかにした。さらに上記に加えて、3つめの項目として、ASCsを塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)を含むCMC-Phゲルおよびフィブリンゲル内部に包括して移植し、両者の脂肪組織構築促進効果を比較した。その結果、CMC-Phゲルが、脂肪組織構築用人工足場としての有用性が示されているフィブリンゲルと同等以上の脂肪組織構築促進効果を有することを実証した。
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Research Products
(1 results)