2008 Fiscal Year Annual Research Report
アレン化合物を鍵中間体としたアルケン型イソスターの分岐的合成法の開発と応用
Project/Area Number |
08J03061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井ノ口 恵利子 Kyoto University, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ペプチドリード創薬 / イソスター / フッ素化合物 / カルボニル化 / 立体選択的 / アミドオキシム / アルドキシム / 固相ペプチド合成法 |
Research Abstract |
生体内で容易に加水分解されるペプチド結合の非水解性結合への置換は、ペプチドリード創薬において重要な方法論のひとつである。トリフルオロメチルアルケンジペプチドイソスター(CF3-ADIs)はアミド結合と類似の双極子モーメントを有するため、優れたペプチド等価体として機能する可能性を有している。報告者は、従来法の欠点であるXaa-Gly型イソスターのδ位の立体制御の問題を克服しうる新規合成法の開発を検討し、光学活性なα-アミノ酸由来のアリルカルボナートに対するカルボニル化を利用したCF3-ADIsの立体選択的な合成法の開発に成功した。また、CF3-ADIsの合成中間体より種々の三置換型アルケンジペプチドイソスター(TADIs)へと誘導した。 次に、新規イソスターとしてアミドオキシムイソスターの合成に着手した。アミドオキシムイソスターは、立体的及び静電的にペプチド結合に似た性質を維持し優れたペプチド等価体となる可能性を秘めているが、効率的合成法の開発、構造活性相関研究は殆どなされていない。報告者は、光学活性なペプチドアルデヒドをアルドキシムへ変換し、N末端無保護のペプチドと反応させることで、ラセミ化を起こすことなく目的とするアミドオキシムイソスターを合成できることをすでに確認した。また固相担体にアミノアルドキシムを結合し、固相ペプチド合成法(SPPS法)で長鎖ペプチドへと導き、担体からの切断後、ペプチドとの反応により得られたアミドオキシムを加水分解によりアミド結合へと変換することで新たなNative Chemical Ligation法に応用できると考えた。これまでに樹脂上でアルドキシムを合成することに成功し、現在SPPS法によるペプチド等価体の合成を検討している。今後、環状ペプチドおよび等価体の効率的合成の開発に展開する予定である。
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Research Products
(1 results)