2009 Fiscal Year Annual Research Report
アレン化合物を鍵中間体としたアルケン型イソスターの分岐的合成法の開発と応用
Project/Area Number |
08J03061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井ノ口 恵利子 Kyoto University, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ペプチドリード創薬 / イソスター / アミドオキシム / アルドオキシム / 固相ペプチド合成法 / フラグメント縮合 / アミドへの変換 / Nメチル化 |
Research Abstract |
生本内で容易に加水分されるペフチド結合の非水解性結合への置換は、ペプチドリード創藥において重要な方法論のひとつである。報告者は、新規イソスターとしてアミドオキシムイソスターの合成に着手した。アミドオキシムイソスターは、立体的及び静電的にペプチド結合に似た性質を維持したペプチド等価体となる可能性を秘めているが、効率的合成法の開発、構造活性相関研究は殆どなされていない。報告者は、光学活性なペプチドアルデヒドをアルドキシムへ変換し、N末端無保護のペプチドと反応させることで、ラセミ化を引き起こすことなく目的とするアミドオキシムイソスターを合成できることをすでに確認した。また固相担体にアミノアルドキシムを結合し、固相ペプチド合成法(SPPS法)で長鎖ペプチドへと導き、担体からの切断後、ペプチドとの反応により得られたアミドオキシムを加水分解によりアミド結合へと変換することで新たなフラグメント縮合法に展開できると考えた。これまでに樹脂上でアルドキシムを合成し、長鎖ペプチドに導くことに成功した。現在は、縮合条件、切断条件の最適化を検討している。 一方ペプチド中のアミドオキシム部位が、ペプチドの全メチル化条件においてNメチル化されず、新規保護基として有効であることを見出した。この新規保護基を用いれば、一般的に合成が困難であるとされるNメチル基を多く含むペプチドを簡便に合成することができるようになるものと期待される。現在は、Nメチル化条件の最適化と、アミドキシムのアミドへの変換反応について検討している。
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Research Products
(1 results)