2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J03104
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
岸本 良美 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | アスタキサンチン / 動脈硬化 / マクロファージ / MMP / スカベンジャー受容体 / 抗炎症 |
Research Abstract |
本研究の目的は、食品因子が有する様々な抗動脈硬化作用を、メカニズムの解明を併せて検討することである。本年度は食品因子として、カロテノイドの一種であるアスタキサンチンに注目した。アスタキサンチンはカロテノイドの一種で、強い抗酸化能が知られているが、その他の作用についてはあまり明らかにされていない。そこで、アスタキサンチンの更なる抗動脈硬化作用として、プラークの破綻に関与するMatrix Metalloproteinase(MMP)活性を中心に、マクロファージ機能に及ぼす影響を検討した。 実験には、ヒト単球系細胞株(THP-1)を用い、MMP-2,-9活性をGelatin Zymographyにて測定した。また、マクロファージへの酸化LDL取込みに関わるスカベンジャー受容体(SR-A,CD36,LOX-1)の発現をWestern Blotting,real time RT-PCRにて測定した。さらにMMP活性およびスカベンジャー受容体発現への関与が知られているMAPK経路に及ぼす影響を検討したところ、アスタキサンチンによりERK1/2、p38MAPK、JNKのリン酸化が抑制される可能性が示された。 以上の結果より、アスタキサンチンはマクロファージ細胞において、MAP kinase経路を介してMMP活性ならびにスカベンジャー受容体発現を抑制することが示され、動脈硬化進展抑制に寄与する可能性が示唆された。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
岸本良美, 谷真理子, 近藤和雄
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Journal Title
機能性食品と薬理栄養「食後高脂血症と機能性食品」(株式会社メディカルコア)
Pages: 129-133
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