2009 Fiscal Year Annual Research Report
オートファゴソーム形成後期課程における分子機構の解析
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08J03321
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新 奈緒子 (田口 奈緒子) Osaka University, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | オートファゴソーム / PtdIns3P / ホスファチジルイノシトール / ホスファターゼ / オートファジー |
Research Abstract |
オートファジーは近年、細胞成分の代謝回転に加え病原性細菌に対する感染防御等種々の重要な役割が明らかとなりつつある。従って、オートファジーの分子機構の解析は、生理現象の解明のみに留まらず疾病治療への応用という観点からも興味深く、生物学的・医学的に重要な知見の提供が期待される。これまでの報告によってオートファジーの初期段階にPI3-キナーゼが必要であることや、オートファゴソームの内側の膜にホスファチジルイノシトール3リン酸(PtdIns3P)が局在していることは知られていたがPtdIns3Pとオートファジーの関係は解明されていない。そこで私たちはPtdIns3Pボスファターゼに着目して研究を行っている。 申請者のこれまでの研究結果より、PtdIns3PホスファターゼであるMTMR3による局所的なPtdIns3P量の調節がオートファジーを制御していることが明らかとなった。また、この局所的なPtdIns3P量の調節はホスファターゼとキナーゼの活性のバランスによって緻密に調節されていることが強く示唆された。以上の結果は本年度Traffic誌に掲載された。 一方、酵母においてはMTMR3と同じミオチューブラリンファミリーのYmr1というホスファターゼが存在しており、Ymr1を欠損した酵母では細胞内のPtdIns3P量を含め、これまで特筆すべき表現型がないとされてきた。ところが我々の研究によって、栄養条件下の野生株では見られないようなATGタンパク質のドット状の蓄積が顕微鏡観察による解析で明らかとなった。また、シナプトジャニンファミリーのSjl3との二重欠損変異体ではオートファジーヘ更に顕著な影響が観察された。 以上の結果より、酵母から動物細胞に至るまで本質的なオートファジーの制御にPtdIns3Pホスファターゼの活性が関与していことが強く示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Mitochondrial fission factor Drpl is essential for embryonic development and synapse formation in mice2009
Author(s)
Ishihara N, Nomura M, Jofuku A, Kato H, Suzuki SO, Masuda K, Otera H, Nakanishi Y, Nonaka I, GotoY, Taguchi N, Morinaga H, Maeda M, Takayanagi R, Yokota S, Mihara K.
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Journal Title
Nat Cell Biol. 11(8)
Pages: 958-966
Peer Reviewed
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