2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J03331
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 亜希子 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 生活習慣病 / 有酸素運動 / 代謝 / 骨格筋 |
Research Abstract |
肥満の予防および治療は、生活習慣病そのものの予防に直結すると考えられている。肥満は、基礎代謝能の低下に起因することから、この改善には有酸素的な運動が有効とされている。したがって、どのような運動量や運動強度が代謝の向上に効果的なのか、それらが骨格筋や代謝こどのように影響するかについて、運動による有酸素的な代謝向上のメカニズムを明らかにすることを目的とした。一方で、ケガや病気の患者や高齢者のような、通常の運動が困難な人々には、運動以外の方法によって代謝能を向上させる必要がある。そこで、血液循環を改善して細胞に十分な酸素を供給し、細胞の有酸素的な代謝を向上させることで、健康を改善・維持できる可能性があることより、体内の酸素濃度を増大させ、有酸素的な代謝を向上できるよう当研究室で開発した高濃度酸素チャンバー\を用いて、どのような「気圧や酸素濃度」が有酸素的な代謝の向上に効果的なのかを明らかにすることを目的とした。実験には、種々の病態動物(肥満、糖尿病、高血圧ラット)と健康な普通のラット用いて、「自発運動装置」や「酸素チャンバー」によって、骨格筋の形態及び代謝的な特性を比較し、これらの関係を明らかにした。以上の結果より、自発的な走運動と高気圧・高濃度酸素への滞在を併用させて、さらに走運動能力と骨格筋の形態及び代謝的な特性の関係を明らかにした。これらの結果より、有酸素的な運動と高濃度酸素環境への曝露の併用によって、効果的な代謝の改善・向上が示唆され、健康や体力の維持・増進、さらに、生活習慣病の予防が期待できる。
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