2009 Fiscal Year Annual Research Report
光親和性エピトープタグプローブを利用した就眠運動関連受容体の同定と生物有機化学
Project/Area Number |
08J03342
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
真鍋 良幸 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | FLAG / Click Chemistry / 免疫沈降法 / 就眠運動 |
Research Abstract |
イソレスペデジン酸カリウム(1)はカワラケツメイの就眠運動をコントロールする生理活性物質である.我々はこの作用機構解明を目指し,分子プローブを用いて1の標的タンパク質を同定しようと考えた.分子プローブを用いた標識に当たって,タグとしては抗原性ペプチド(FLAG)を用いることとした.FLAGは特異性の高い優れた標識で免疫沈降法を用いた効率的精製が可能であるが,分子サイズが大きく,これを導入することにより,分子プローブと標的タンパク質との結合能の低下が予想された.そこで,アジドを導入したサイズの小さな分子プローブを用いて標的タンパク質をアジド標識化し,Click chemistryを用いて段階的にFLAGを導入することとした.一昨年度までに,分子プローブを合成し,標的タンパク質の検出,精製に成功しており,昨年度はこのタンパク質のLC-MS/MSによる配列解析を行いMetEと高い相同性を示すことを明らかにし,その作用機構解明を目指した研究を行った. まず,昨年度までに開発した方法で,イソレスペデジン酸カリウムの標的タンパク質をFLAGで標識し,抗FLAG抗体を用いた免疫沈降法によって精製した.これを,トリプシン消化後に,LC-MS/MSによる配列解析を行った結果,これはRicinus communis由来のMetE(5-methyltetrahydropteroyltrigultamate-homocysteine methyltransferase)と高い相同性を持つことが明らかになった.このように,Click chemistryを用いる標的タンパク質のFLAG標識化は,生理活性天然物の標的検出と精製に利用できる強力な手法であることが示された.現在このタンパク質がどのような機構で就眠運動にかかわっているのかについて検討を行っている.
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Research Products
(6 results)