2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元積層造型技術によるテーラーメイドタイプのコンピュータ支援股関節手術の開発
Project/Area Number |
08J03379
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
花之内 健仁 Osaka University, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 人工股関節全置換術 / 3次元積層造型技術 / テーラーメイド / コンピュータ支援外科 |
Research Abstract |
本研究の目的は、人工股関節手術を受ける患者個々の症例に、術前Computed tomography(以下CTを用いて3次元術前計画を立案することでテーラーメイドに対応し、なおかつ3次元積層造型技術によって計画通りに人工関節を設置できる新しいコンピュータ支援股関節手術ガイドの開発とその手術法の妥当性・有用性を評価することである。 今年は主として、人工股関節の内、寛骨臼に設置する"臼蓋コンポーネント(カップ)"のための手術ガイドの開発と精度評価が課題であった。屍体骨を用いた予備実験、臨床例を用いてガイドの適合性を光学式ナビゲーション機器を用いて評価し、安全に精度よく設置できることを確認した後、実際の臨床例でカップ設置に関して手術ガイドを使用し、術後CTを用いてカップ設置の精度評価を行った。約20例での精度評価では従来法(過去の報告より渉猟しえたデータ)より精度よく、また新しい手術機器の課題でもある手術時間の延長に関しても平均で約3.5分の延長のみで従来の手術時間(1時間半から2時間)に影響しないことを明らかにした。臨床例を用いた精度評価についての原著論文がコンピュータ外科系分野では著名な雑誌「THE INTERNATIONAL JOURNAL OF MEDICAL ROBOTICS AND COMPUTER ASSISTED SURGERY」に採択された。 来年度は、同一術者による従来群とガイド使用した群の比較試験を行うこと、また残りの大腿骨コンポーネント設置のためのガイドの開発とその精度評価を行う予定である。この手術ガイドの有用性が示され、作成が自動化されれば(これはまた別の課題になるが)、多くの病院で使用される汎用性の高い手術ガイドになると考える。
|
Research Products
(2 results)