2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J03536
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大橋 俊介 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 光合成 / 葉緑素 / クロロフィル / 植物 / 光化学系 |
Research Abstract |
クロロフィルdで酸素発生を実現している藻類アカリオクロリスの光化学系Iで機能しているキノンを同定しか。アカリオクロリスはクロロフィルの観点からは他の酸素発生型の生物とは大きく異なるにも関わらず、系Iキノンは全く同じであった。これに対し、始原的なラン藻であるグロエオバクターは、クロロフィルは他のラン藻と全く同じであるにも関わらず、系Iキノンは光合成細菌と同一であった。以上の観点から、アカリオクロリスは、ラン藻としてはかなり後に派生したものであると推定しか。この予想が、遺伝子レベルでも正しいことが証明され、我々の手法が有効であることが証明された。 さらに、クロロフィルdの酸化還元電位を初めて測定し、従来の予想(クロロフィルb>a>d)が間違っていることを明らかにした。我々の測定によりクロロフィルdの酸化電位はクロロフィルaよりも高いものの、クロロフィルbよりは低いことが明らかとなった(b>d>a)。この結果は学会で大きな反響を呼び、我々の結果に興味を持った英仏のグループがP740の酸化電位を再測定するにいたり、従来の値が誤りであることが判明した。
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Research Products
(13 results)