2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J03611
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
只木 章 (西村 章) Yokohama City University, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マイクロアレー / 染色体構造異常 / 早発性卵巣機能不全 / 先天性多発奇形症候群 |
Research Abstract |
1.染色体構造異常を伴った症例の切断点解析 (1).染色体構造異常と顕著な低身長を呈した症例の詳細な染色体解析 顕著な低身長を呈し、核型分析より1番染色体に欠失を見出した症例を経験した。本症例は、顕著な成長遅延、発達遅滞などを認めたため、アレーCGH法により染色体構造異常を詳細に明らかにし、その遺伝的要因を考察した。解析の結果、染色体1番のq24.3~q31.2領域に欠失を認め、それ以外のコピー数異常は同定されなかった。この欠失は両親には認められない新規突然変異であった。欠失領域には、LHX4遺伝子が含まれ本症例の成長遅延と関連があること強く疑われた。 (2).染色体転座を伴った早発性卵巣機能不全の切断点解析 昨年度から継続して行っているX染色体に転座を有する早発性卵巣機能不全4症例(POF)において、それらの転座切断点をすべて塩基レベルで決定した。得られた切断点から興味深い遺伝子の断裂を確認している。その遺伝子はPOFの有力な候補遺伝子であるため、転座症例を除いたPOF患者検体で変異解析を行っている。病的な変異を同定した場合には、その遺伝子がコードするタンパク質の機能解析等を行う。 2.先天性多発奇形症例における染色体微細構造異常解析 集積されている先天性多発奇形症例を高解像度のマイクロアレーを用いて全ゲノムの網羅的なコピー数変化の解析を行っている。検出されたコピー数変化は、データベース等を利用して、その病的意義を検討する。病的と疑われる領域においては、FISH法や定量PCR法でさらに検証し、同定を行う。
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