2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規小胞体ストレスセンサーOASISの生体内における機能解明
Project/Area Number |
08J03757
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
齋藤 敦 University of Miyazaki, 医学部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 小胞体ストレス / 転写因子 / 分化・成熟 |
Research Abstract |
転写因子として機能するOASISおよびBBF2H7の標的遺伝子を同定する目的で、既に作成している各々のノックアウトマウスから初代培養法によって細胞を抽出し、その標的遺伝子を同定することを試みた。具体的には、野生型マウスとノックアウトマウスにおける遺伝子発現レベルを、マイクロアレイプロファイリングによる網羅的解析によって比較検討した。その結果、OASISおよびBBF2H7がノックアウトされることによって、mRNAおよびタンパクの発現が野生型と比較して明らかに異なっている候補遺伝子のピックアップすることに成功し、OASISおよびBBF2H7の直接的な標的遺伝子を同定することに成功した。これによってOASISおよびBBF2H7の生体内における機能の一端を明らかにすることができた。さらにノックアウトマウスで著明な異常が見られた組織以外でも、細胞の分化・成熟を始めとした様々な異常を確認している。現在、OASISもしくはBBF2H7ノックアウトマウスの特定部位のみで、OASISもしくはBBF2H7が発現するよう改変したトランスジェニックマウスを用いる等して、各組織におけるOASISおよびBBF2H7の機能を明らかにすることを試みている。本研究によって明らかにしたOASISおよびBBF2H7から発信される小胞体ストレス応答シグナルは、細胞の分化・成熟を担う新たな役割を有している可能性を示唆しており、複雑な小胞体ストレス応答機構の解明に、大きな進展をもたらすことが期待できる。さらにはOASISおよびBBF2H7が制御する新たな小胞体ストレス応答が関与していると疑われる、様々な疾患の治療戦略を開発するための重要な突破口となることも期待できる。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Regulation of ER molecular chaperone prevents bone loss in a murine model for osteoporosis2010
Author(s)
Hino S-I, Kondo S, Yoshinaga K, Saito A, Murakami T, Kanemoto S, Sekiya H, Chihara K, Aikawa Y, Hara H, Kudo T, Sekimoto T, Funamoto T, Chosa E, Imaizumi K.
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Journal Title
Journal of Bone and Mineral Metabolism 28(2)
Pages: 131-138
Peer Reviewed
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[Journal Article] Regulation of ER stress response by BBF2H7/Sec23a pathway is essential for chondrogenesis2009
Author(s)
Saito A, Hino S, Murakami T, Kondo S, Saitoh M, Nishimura R, Yoneda T, Furuichi T, Ikegawa S, Ikawa M, Okabe M, Imaizumi K.
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Journal Title
Nature Cell Biology 11(10)
Pages: 1197-1204
Peer Reviewed
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[Journal Article] The ER stress transducer, OASIS is required for bone formation through Colla1 transcription2009
Author(s)
Murakami T, Saito A, Hino S, Kondo S, Kanemoto S, Chihara K, Sekiya H, Tsumagari K, Ochiai K, Yoshinaga K, Saitoh M, Nishimura R, Yoneda T, Kou I, Furuichi T, Ikegawa S, Ikawa M, Okabe M, Wanaka A, Imaizumi K.
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Journal Title
Nature Cell Biology 11(10)
Pages: 1205-1211
Peer Reviewed
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