2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J03857
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大倉 華雪 Osaka University, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 再生医療 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
われわれがこれまでに単離に成功した、より未分化な幹細胞である脂肪組織由来多系統前駆細胞(Adipose tissue derived multilinage progenitor cells,ADMPCs)に心筋形質をもたせて心筋芽様細胞(cardiomyoblast like cells,CLCs)とし、シート化して心筋梗塞モデルラットに単層移植することにより、心機能向上が見込まれた。このメカニズムを証明するため、α-cardiac actin、myosin heavy chainといった心筋特異的マーカーを用い免疫組織染色を行った結果、シート移植領域内よりその陽性領域が認められた。これが、分化転換であるかどうかについて検討するため、ヒト組織特異的Cardiac triponinIを用いて免疫組織染色を行ったところ、当該領域よりその陽性領域を認めることができ、CLCsが当該領域において分化転換している可能性が示唆された。 また、このCLCsの5層重層化移植を試みたところ、移植6週間以降において、心機能の悪化が見られたため、虚血を引き起こしている可能性を鑑み、血管内皮細胞を同時に移植することを試みたところ、心機能の顕著な向上が見られた。また、単層移植と同様、免疫組織染色を行ったところ、シート移植領域内よりα-cardiac actin,myosin heavy chain陽性領域が認められた。 今後は単層移植においてはラット移植系において論文執筆中であり、状況が整い次第大動物実験への移行を行う予定である。血管内皮導入重層化移植においては他の心筋系マーカーを用いた免疫組織染色、及びカテーテル検査等を行う予定である。
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Research Products
(9 results)