2008 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルフォトグラメトリを用いたfNIRSのための新しい空間解析システムの開発
Project/Area Number |
08J04007
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
續木 大介 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | fNIRS / デジタルフォトグラメトリ / 経頭蓋脳機能測定 / 脳機能イメージング |
Research Abstract |
本課題の目的は、デジタルフォトグラメトリによって頭表に配置されたfNIRSのプローブ座標を計測し、その座標から脳内の信号源を推定するシステムの研究開発である。研究代表者は、本課題における初年度の取り組みとして、デジタルフォトグラメトリを用いた基礎計測実験を繰り返し行った。従来法である確率的レジストレーション法において、頭表上のプローブの座標は磁気式デジタイザによって計測されていたが、本システムではデジタルフォトタラメトリを用いることによって、多方向から撮影した複数の静止画から、自動的にプローブの座標を計測することが可能となる。しかし、従来法ではスタイラスタイプのレシーバーによって、頭髪を除けて頭表上の一点を計測することが可能であったのに対し、デジクルフォトグラメトリでは、頭髪とプローブホルダによる浮きを補正するための新たなロジックが必要となる。これに対し代表研究者は、頭髪によって覆われていない額や耳などにマーカーを貼付し、このマーカーの座標を参照してローカル座標を形成する新たな手法を編み出しか。マーカー貼付のパターンと補正ロジックに改良の余地は残っているものの、信号源推定を行う上での頭表の座標計測処理に関しては。その基礎部分が固まりつつある。また、次年度においては、信号源推定のみならず、信号源が脳のどの部位に該当するのかを解剖学的に解釈するための複数の解剖ラベルを用いる予定であり、この解剖ラベルのリファインと、解剖ラベルを参照するためのアプリケーションの作成を行った。さらに、研究代表者は、本研究に関連する、ヒトの発音時の脳賦活パターンをfNIRSで計測し、fNIRSの時間解像度とS/N比の有効性を確認した研究や、シミュレーションによってfNIRSの光路を求める研究にも精力的に携わり、共著者として実績を残した。
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Research Products
(8 results)