2009 Fiscal Year Annual Research Report
高温プラズマ中の乱流異常輸送と帯状流の非線形相互作用及び構造形成過程に関する研究
Project/Area Number |
08J04017
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
仲田 資季 The Graduate University for Advanced Studies, 物理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 磁場閉じ込め核融合プラズマ / 電子温度勾配乱流 / ジャイロ運動論 / Vlasovシミュレーション / 乱流輸送 / ゾーナルフロー |
Research Abstract |
磁場閉じ込め核融合プラズマにおける電子の異常熱輸送の理解に重要と考えられる電子温度勾配(ETG)乱流について,ジャイロ運動論的シミュレーションと理論解析に基づいた研究を進めてきた.以下に,平成21年度に行ったスラブ及びトロイダル配位に対する高解像度シミュレーションから得られた成果をまとめる. 1)スラブETG乱流の高解像度シミュレーションによって得られた,コヒーレントな渦列構造の形成と付随する輸送レベルの低減現象についての結果をまとめ,学術論文としてPhysics of plasmasへ投稿し,掲載された. 2)上記1)の結果を受けて,乱流中に現れる渦列構造や輸送低減がどのようなパラメータ下で生じ得るのかを調べる為に,非線形シミュレーションによる大規模なパラメータスキャンを行った.これによって,ゾーナルフロー形成の磁力線方向流れに対する依存性と,上述の渦列構造の形成と輸送低減が密接に関連していることを明らかにした. 3)これまでのスラブ配位を拡張したトロイダルETG乱流の5次元シミュレーションによって,渦構造や輸送レベルの磁気シアに関する依存性を調べた.これによって,高磁気シアにおいては径方向に伸びた渦を伴う乱流構造をとり,高い輸送レベルを示すが,低磁気シアにおいては,ゾーナルフローによって等方的な構造をとり,輸送レベルの低減が確認された. 2)及び3)については継続的に解析を行い,成果をまとめ学術論文誌へ投稿する予定である.
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