2008 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌感染防御におけるIL-17産生γδT細胞の役割と増殖機構の解明
Project/Area Number |
08J04192
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柴田 健輔 Kyushu University, 特別研究員(DC2)
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Keywords | gamma delta T cells / IL-17 / differentiation |
Research Abstract |
1.γδT細胞のIL-17産生分子機構の解析 IL-17産生γδT細胞のサイトカイン産生能について調べた結果、IL-17産生γδT細胞はTh17細胞同様IFN-γおよびIL-4産生γδT細胞とは異なる独立したサブセットであると考えられた。IL-17産生γδT細胞の表面マーカーを網羅的に調べた結果、末梢における特異的マーカーとしてCD25を発現していることを見いだした。IL-17産生γδT細胞は胎生期にIL-17産生能を獲得しその後末梢でCD25を発現すること、そしてそこからのシグナルにより維持されていることが明らかとなった。 IL-17産生γδT細胞の機能分化に関わる分子を解析するために、まずTh17細胞分化に重要な2つの転写因子RORγtとstat3の欠損マウスを用いて解析を行った。その結果、γδT細胞においてもRORγtはIL-17産生γδT細胞機能分化に必須であった。またstat3はTh17細胞同様γδT細胞からのIL-23誘導性IL-17産生に重要であることがわかった。IL-17産生γδT細胞分化に関わる新規分子を探索するため、IL-17産生能を有するγδT細胞を不死化した細胞株を樹立しmicroarray解析を行った。その結果IL-17産生γδT細胞特異的候補分子を同定し、現在その分子の詳細な解析を進めている。 2.γδT細胞の機能と抗原認識機構の解析 蛍光色素CFSEを用いたin vivoでの常在性γδT細胞追跡実験の結果、大腸菌感染後期に増殖するγδT細胞は腹腔内に常在するγδT細胞と同じrepertoireであることがわかった。γδT細胞の抗原認識機構を解析するため、腹腔内常在性γδT細胞の不死化細胞株樹立を試み成功した。現在この不死化細胞株を用いて認識抗原のスクリーニングを行っている。
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Research Products
(6 results)