2009 Fiscal Year Annual Research Report
血小板における脂質メディエーター輸送体の同定と機能解析
Project/Area Number |
08J04202
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久野 悠 Osaka University, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 脂質 / 細胞・組織 / 蛋白質 |
Research Abstract |
スフィンゴシン1-リン酸(S1P)は血小板に高濃度に蓄積されており、刺激に応答して細胞外へと放出される脂質メディエーターである。S1Pの放出過程についてはほとんど明らかとなっていない。そこで、血小板に発現するS1P分泌輸送体の同定を目指して研究を行った。巨核芽球性の培養細胞であるMEG-01細胞はDNA合成阻害剤であるアフィジコリンで処理することにより、Platelet-Like Particle(PLP)という血小板に類似した分子を産生するという報告があったため、PLPからのS1Pの放出を調べたところ、血小板と同様にトロンビン刺激依存的なS1Pの放出が観察された。そこで、PLPを血小板のモデルとし、PLPに発現するS1P輸送体の同定を試みた。まず、血小板での阻害剤を用いた生化学的解析によりABC輸送体とリン脂質スクランブラーゼ(PLSCR)が候補として見出されていたので、MEG-01細胞に発現するABC輸送体とPLSCRをreal time-PCRにより調べた。その結果、13遺伝子の発現が確認されたが、このうち細胞内膜系に発現していると報告のある遺伝子を除いた10遺伝子についてsiRNAを用意し、発現抑制を行った。各候補遺伝子の発現を抑制した後にPLPの産生を誘導し、PLPからのS1P輸送活性を測定した。abcg2の発現を抑制したところ、約30%程度放出を抑制する遺伝子が得られた。
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Research Products
(5 results)