2009 Fiscal Year Annual Research Report
協調マルチキャリア通信のための無線資源割り当て及びスケジューリングに関する研究
Project/Area Number |
08J04205
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金子 めぐみ Kyoto University, 情報学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 無線通信 / マルチキャリア / リソース割り当て / 協調的ダイバーシティ / CSIフィードバック / ネットワークコーディング / Superposition Coding |
Research Abstract |
以下に,この一年間で達成した研究結果について述べる. 良い通信路応答を持つユーザはリソースのスケジューリングの際に割り当てられる可能性が高いので,CSIの質が良いほどフィードバックの優先度を高くするような,ランダムアクセスチャネルを用いたフィードバック法を提案している.特にMaximum CSI(Max CSI)とProportional Fair Scheduler(PFS)方式を使った場合を考え, それぞれに適したCSIフィードバックプロトコルを設計した.本研究では離散の変調多値数をCSIとして用いる現実的な仮定の下で,2つのスケジューラの達成可能なスループットを理論的に導出した.その結果,提案方式は下り回線において達成されるスループット特性と要求CSIフィードバック量のトレードオフに関して最も良好な特性が得られた. 双方向の無線ネットワークコーディング(NC)伝送方式において,協調ダイバーシチ効果を得るために,Superposition Coding(SC)を応用した双方向伝送方式を提案した.SCでは,伝送すべき情報信号を基本メッセージと重畳メッセージの二つに分けてそれぞれに電力を割り当てて送信するが,どのように送信電力を配分するかが非常に重要である.解析的に最適な電力分割係数の近似解を導出し,計算機シミュレーションにより達成可能な伝送速度を評価し,提案方式が多くの通信路環境において良好な特性を与えることを確認した. 最後に,下り回線でのマルチユーザ環境におけるSC法について研究した.ここでのアイディアは,基本メッセージをユーザ1宛て,重畳メッセージをユーザ2宛てにすることで,マルチユーザ通信を実現することである.そして,マルチユーザ環境ではユーザ間の公平性が重要な問題となるため,各ユーザのレートが等しくなるような条件を導入し,サムレートを最大にする送信電力比を求めた.計算機シミュレーションにより,提案方式が従来法よりも多くの通信路環境において良好な特性を与えることを確認した.
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Research Products
(9 results)