2009 Fiscal Year Annual Research Report
共振形スイッチトキャパシタコンバータを用いた電圧均一化回路
Project/Area Number |
08J04482
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐野 憲一朗 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 共振形スイッチトキャパシタコンバータ / 出力電圧制御 / ソフトスイッチング / 共振形コンバータ / 損失分析 / 位相シフト制御法 |
Research Abstract |
共振形スイッチトキャパシタコンバータ(RSCC)は,直流変換回路の一種であり,小型で高効率な電力変換を実現する。この回路の詳細な動作は解明されていないため,本研究では過渡特性の向上,連係動作時の特性評価,効率評価,設計法の確立等を行い,kW級の変換器への応用の検討を行っている。本年度は電圧レギュレータへの応用に関する下記の2点の検討を行った。 A.出力電圧を変化させた場合の動作検証 RSCCの出力電圧を規定値から変更して動作した際の動作検証を行なった。出力電圧を連続的に制御するための制御器の設計,電流の解析,回路に用いるインダクタの体積評価を行い,その特性を明らかにした。定格400V-3kWの変換回路を試作し,実験により動作検証を行った。従来から用いられている降圧チョッパ回路と比較し,入出力電圧比が0.2~0.8の範囲ではインダクタの体積を同等に,電圧比が0.45~0.54の範囲では10分の1に低減できることを確認した。また,ソフトスイッチングを実現する条件に関する解析を行った。 B.RSCCの電力変換損失の解析と効率改善 定格400V-3kWの変換回路を構成し,その損失の測定を行った。回路で発生する損失を低減するため,スイッチングデバイス,共振インダクタ,共振コンデンサのそれぞれについて,最適なデバイスの選定法を検討した。ソフトスイッチングを効果的に行うために駆動回路の検討を行った。これにより,99.7%という極めて高い電力変換効率を実現した。これは,現在学会にて発表されている共振形スイッチトキャパシタコンバータの中でも,最も高い変換効率である。
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Research Products
(6 results)