2008 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナルファブリケーションと次世代ネットワーキングの支援ツールの研究開発
Project/Area Number |
08J04550
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
栗林 賢 Keio University, 大学院・政策・メディア研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | パーソナルファブリケーション / ネットワーキングツール / デザイン支援 / 創造性支援 / メディアデザイン / インタラクション / 植物 / 生体システム |
Research Abstract |
一般ユーザーの自発的な創作・自己表現・情報発信・問題発見・問題解決・ライフスタイル創造を支援するパーソナルファブリケーションツールやメディアの調査を行い、その中で発見した方法論に基づいて新しいツールの企画・設計・開発を行った。単純に製作のための道具をつくるだけでは、ユーザーの創造行為をうまく引き出せない課題を発見したため、感性スキルや発見・発想を支援するツールの調査も行い、資料にまとめた。 WISH=願いを共有するWEBサービスは、ver.1の設計・開発を完了させ、海外向けに公開し、運営を続けている。 生物の性質を利用するツールキットでは、増幅回路や信号解析ソフトを改善し、計測精度向上に取り組んだ。また、制作実践やワークショップを通した評価をまとめた論文が論文誌に掲載された。これらと平行して、ツールの提供や共同制作などを通して、実践と評価を行った。第一に、植物の生体電位信号や環境情報、実空間における植物とのコミュニケーションなどから記事を自動生成するブログシステムを開発した。第二に、植物電位を計測・蓄積し、集めたデータを利用した空間デザインの研究を行った。今年度は、3つの観葉植物のデータを約半年間蓄積し、季節などで変化する生体反応を確認した。また、訪問者がこれらのデータをタッチパネルを操作することで閲覧することができるシステム"Plant Interface Monitor"を開発して、運用を続けている。加えて、応用提案として、蓄積した植物電位データを元にして表現を変化させる、音楽生成システムと照明システムの開発に取り組んだ。第三に、植物の電位反応によってシャッターを切るカメラを開発した。このカメラを持って島根県海士町を旅し、植物の視点を通した写真がWEBマガジンに紹介された。
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