2009 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア・ダイナミクスの制御による雄性不稔植物作出技術の開発
Project/Area Number |
08J04574
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山岡 尚平 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | ミトコンドリア / 花粉 / 胚発生 / 配偶子形成 / 雄性不稔 |
Research Abstract |
最近研究代表者らはシロイヌナズナ新奇ミトコンドリア局在型GTPase、MIRO1が植物におけるミトコンドリアのダイナミクス制御に関わり、花粉の機能と胚発生に重要であることを明らかにした。本研究ではこれに基づき、1)MIRO1によるミトコンドリア・タイナミクス制御の分子機構と、2)植物の発生における役割の全容を明らかにし、3)その分子機構を利用した雄性不稔性操作の技術開発試みることを目的とする。 本年度の成果として、i)MIRO1の分子機構の解析として、MIRO1遺伝子を含むケノム領域にGFP配列を挿入することでGFP:MIRO1融合タンハク質を発現するベクターを作成し、これをmiro1変異体に導入したところ、GFP:MIRO1はミトコンドリアに局在し、変異表現型は相補されたこのことからGFP:MIRO1は機能的であることが示され、現在その動態の詳細な解析を行っている。ii)またGFP:MIRO1のGTPaseドメイン活性変異型タンパク質のより詳細な解析により、MIRO1はミトコンドリアの細胞内分布の制御に関わることが示唆された。iii)植物の発生におけるMIRO1の役割についての研究として、卵細胞および初期胚細胞における細胞質ミトコンドリアを可視化した形質転換植物を作出したその解析から、miro1変異体では卵細胞や初期胚細胞においてミトコンドリアの肥大化もしくは凝集が生じており、このため初期胚の細胞分裂において頂端細胞へのミトコンドリアの分配に異常が生じていることを明らかにした。これはmiro1変異体が初期胚発生段階て致死とをろ原因であると考えられる。このことから、MIRO1はミトコンドリアの正常な細胞内分布と細胞分裂における分配に必要であることが示唆れた。
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Research Products
(3 results)