2009 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブにおける励起子効果の理論的研究
Project/Area Number |
08J04594
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 健太郎 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 励起子 / 数値計算 |
Research Abstract |
佐藤健太郎は齋藤理一郎、丸山茂夫らと共同で単層カーボシナノチューブにおける励起子光子行列要素と励起子格子行列要素を拡張強束縛法によって計算するプログラムを開発した。拡張強束縛法により計算した励起子光子行列要素と励起子格子行列要素の値は強束縛法により計算した値と比べて単層カーボンナノチューブの螺旋度依存性がより強くあらわれ、行列要素の値も大きくなることを示した。また佐藤健太郎は齋藤理一郎、丸山茂夫らと共同で作成した励起子光子行列要素と励起子格子行列要素を拡張強束縛法によって計算するプログラムを用いて、単層カーボンナノチューブにおける共鳴ラマン強度とフォトルミネッセンス強度を拡張強束縛法によって計算するプログラムを開発した。開発したプログラムを用いた共鳴ラマン強度の計算から、拡張強束縛法を用いて計算した共鳴ラマン強度の値は強束縛法によって計算した共鳴ラマン強度の値よりも螺旋度依存性がより強くあらわれ、強度も強くなることを示した。励起子効果を取り入れたフォトルミネッセンス強度を計算するプログラムを開発したことにより実験結果をよりよく再現できるようになった。また共鳴ラマン強度とフォトルミネッセンス強度を単層カーボンナノチューブの周囲の環境を考慮して計算することにより、実験環境に即した計算をおこなえるようになり、また単層カーボンナノチューブにおける励起子の物理をより統一的に議論できるようになった。
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Research Products
(19 results)