2008 Fiscal Year Annual Research Report
鋳型の高次設計と機能制御に基づく新規階層構造材料の合成
Project/Area Number |
08J04625
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒田 義之 Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 階層構造材料 / コロイド鋳型法 / ナノチューブ / ナノ粒子 / メソポーラス / イモゴライト / 白金 |
Research Abstract |
新規階層構造材料の合成を目的とし、多孔体のビルディングブロックの設計及び新規鋳型の探索を行った。ナノチューブ構造のイモゴライトを用いた新規階層構造材料を調製した。酸性溶液中でイモゴライトにプロトンを吸着させ、正に帯電させた。これとポリアニオンをポリスチレン粒子状に交互積層し、抽出又は熱処理によりポリスチレン粒子を除去することで中空構造の階層構造材料を得た。また、イモゴライトとポリアニオンのみを複合化し、熱処理によりポリアニオンのみを除去した。生成物は、イモゴライトのバンドルが絡み合うことで形成するメソ孔のサイズが拡大することが分かった。いずれの試料においても、ナノチューブ構造に由来する均一細孔径のミクロ孔は保持されていた。以上より、イモゴライトの集合構造を制御することが、階層構造材料の構造設計に有効であることを明らかにした。本手法を基にイモゴライトの構造を設計することで、より高度な階層構造制御が期待される。 一方、粒径が均一に制御されたシリカナノ粒子が大細孔メソポーラス金属の鋳型として有用であることを報告した。生成物は従来のメソポーラス白金には無い三次元規則構造を有しており、細孔径は12-40nmの範囲で制御することができた。本手法を元に新たな鋳型を組み合わせ、より複雑な階層構造制御が期待される。以上、大細孔メソポーラス白金の新規合成法を明らかにした。本手法は従来の方法と比較し、鋳型の調製が簡便であり、細孔径の制御や階層構造の制御に有用である。大細孔メソポーラス白金は、タンパク質や酵素といった生体分子との複合化できる電極材料として有望である。
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Research Products
(11 results)