2009 Fiscal Year Annual Research Report
鋳型の高次設計と機能制御に基づく新規階層構造材料の合成
Project/Area Number |
08J04625
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
黒田 義之 Waseda University, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | コロイド鋳型法 / 階層構造体 / メソポーラス / 白金 / 金 |
Research Abstract |
シリカナノ粒子集積体とブロックコポリマーからなる複合鋳型を用い、表面構造が制御された階層計構造メソポーラスPtを調製した。ブロックコポリマーとPtの相互作用を利用し、細孔表面におけるPtナノ粒子の形成の有無を制御し、Ptの表面積を向上させた。また、シリカナノ粒子を用いた大孔径メソ孔の形成によりゲスト種の拡散性向上が期待できる。本手法により、従来のコロイド鋳型法と、金属ナノ粒子の合成法を組み合わせた、階層構造メソ多孔体の新規合成手法を提案することができた。階層構造メソポーラスPtは高拡散性、高比表面積を有し、電極材料や触媒として有用であると考えられる。 また、シリカナノ粒子集積体内でのAuの結晶成長により、板状形態のナノ構造体を形成することを見いだした。生成物は板状結晶の表面に凹凸状の高規則性ナノ構造を有していた。また、1つ1つの板状結晶はほぼ単結晶であり、鋳型を用いた単結晶のナノ構造制御が可能であることを示した。このようなAuのナノ構造体は電極材料や触媒を始め、表面プラズモン共鳴を利用した光学材料への展開も期待される。生成物の形態は従来のコロイド鋳型法では見られない新規なものであり、その生成メカニズムは、Auの結晶成長に伴う鋳型の構造変化によると考えられる。本手法は、コロイド鋳型法における新規メカニズムを提案できるだけでなく、結晶性の高い物質における構造制御手法の新たな可能性を示すものであり、さらなる展開が期待される。
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Research Products
(10 results)