2010 Fiscal Year Annual Research Report
異物排出トランスポーター発現制御ネットワーク解析ならびにその生理機能解明
Project/Area Number |
08J04644
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
二階堂 英司 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 異物排出トランスポーター / AcrAB / X線結晶構造解析 / レギュレーター / RamA / RamR |
Research Abstract |
本年度はサルモネラ異物排出トランスポーターAcrABの発現制御因子であるRamRの結晶構造解析と基質認識機構の解明に取り組んだ。RamRはAcrABアクチベーターのRamAを誘導し、AcrABを誘導する。まず、RamRの結晶化を行い、X線結晶構造解析を行った。RamRはホモダイマーであり、TetR familyに特徴的な構造であった。RamRは9個のα-helixにより構成されていた。また、α1からα3にかけて構成された3 helix budle構造は、helix-turn-helix motifであったことから、RamRのDNA結合ドメインであることが示唆された。また、α4からα9にかけて、空隙が存在することから、RamRはこの部分に基質を収容する可能性が示唆された。そこで、次に、基質とRamRとの相互作用様式について検討を行った。EthidiumおよびRhodaime 6GはRamRを介して、RamAを誘導することが分かった。そこで、EthidiumまたはRhodamine 6GとRamRとの共結晶化を行い、両化合物との複合体構造解析に成功した。その結果、両化合物ともα4からα9にかけて構成される空隙に結合することが分かった。また、RamRの両化合物の認識は、RamRのPhe155を介したπ-πstacking相互作用と複数の水素結合によって行われていることが分かった。また、EthidiumおよびRhodamine 6Gと水素結合するRamR残基は異なることから、RamRは基質をマルチサイト結合により認識していることが分かった。
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Research Products
(7 results)