Research Abstract |
2008年度は,次世代高度交通システム(ITS)における高効率な道路管理手法の構築を目的とし,モービルマッピングシステム(MMS)を用いた道路周辺情報収集および収集した情報をGISへ登録する機能の構築および,デジタル道路地図(DRM)の更新頻度を高めるため情報収集・整理の効率化に関する研究を行った.道路管理において本年度は,道路舗装面,トンネル,堤防を対象とし機能の作成を行った.具体的には,MMSにより取得された,高精度高密度三次元点群情報および画像情報から,トンネル壁面の性状図作成アルゴリズムの構築および,路面平坦性,わだち掘れ量といった路面性状の自動算出を行い,路面状況に応じて,GISに時系列的に自動で登録する手法の構築を行った.これにより,管理者が簡単に道路状況を確認することを可能にした.また,構築した手法の有効性を確認するため,従来手法との比較試験を行った.その結果,計測精度は劣らないことを確認し,計測時間は,より短時間で計測することが可能であることを確認した.さらにDRMデータ収集・整理では,停止線,横断歩道の自動認識,および車線ごとの中心線の自動算出アルゴリズムの開発を行い,さらに車線中心線から直線,円弧,クロソイド曲線で構成される道路線形を作成するアルゴリズムの検討を行った.これにより,DRMデータ収集・整備の効率化への見通しを得た.これらの結果を受け,2009年度においては,性能評価試験を広範囲に行い,ロバスト性の向上を目指し,さらに問題点の洗い出しを行い,上記技術を確立することを目指す.
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