2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動による特定高齢者の注意力改善のメカニズムの検討
Project/Area Number |
08J04801
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堀田 亮 Kyushu University, 健康科学センター, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 高齢者 / 介護 / 注意力 / 運動 |
Research Abstract |
これまでの研究においては介護認定を受けていない一般高齢者と介護認定を受けている中でも近年急増している要支援者と要介護1認定者を対象とし,転倒と関連する注意力が運動により改善するかどうかを検討してきた.その結果,一般高齢者のみならず要支援者,要介護1認定者の注意力が運動により改善しうるという結果が得られた.しかし,そのメカニズムについては明らかとはなっていない.より効果的な運動を行うためにもメカニズムを解明することは有意義だと思われる. そこで平成20年度の研究計画としては,横断的に注意力と関連する要因について心理・社会的要因と生理的要因という2つの側面から検討していくことを目的とした.まず生理的要因として筋力や柔軟性あるいはバランス能力などの体力テストとの関係を調べたところ,柔軟性の指標である最大一歩幅そしてバランス能力の指標であるタンデムと注意力の間に有意な相関がみられた.この研究結果については,昨年7月にドイツのベルリンにて開催された第29回国際心理学会において発表を行った.さらに研究に関連し,九州スポーツ心理学会第22回大会研究フォーラムで「地域におけるウォーキング事業を用いた健康づくりの取り組み-如何にして継続させるか-」というタイトルで演者の一人として口頭発表を行った. またこれまでの研究においてフィールドとしていたS県K町での調査が昨年度で終了したため,平成20年度は新たなフィールドを開拓することに尽力した.その結果,F県O市などこれまでよりもさらに大きな研究フィールドを獲得することができた.このことは今後の研究活動遂行にとって大変意義あることと考えられる.
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Research Products
(2 results)