2008 Fiscal Year Annual Research Report
オスマン朝における近代化とその社会経済的変容-ルメリ鉄道を中心に
Project/Area Number |
08J04816
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
齊藤 優子 Rikkyo University, 文学部, 特別研究員(DC2)
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Keywords | オスマン帝国 / ルメリ鉄道 / 近代化 |
Research Abstract |
2008年度は、以下の通り研究活動を行った。 (1)ザグレブにおける第18回シェポ(International Committee of Pre-Ottoman and Ottoman Studies 25th-30^<th> August)にて、"Rumeli Demiryollari insaati icin Sermaye Tedarikinin Ozelligi ve Baron Hirs"(「ルメリ鉄道建設における資本調達の特徴とヒルシュ男爵」のタイトルで報告を行った。 この報告では、19世紀の非西洋国であるオスマン帝国における鉄道建設の資本調達が他の非西洋諸国とどのように異なっていたかをオスマン・トルコ語文書史料を基に明らかにした。今回、初めて公開する史料に基づいた結果でもあり、鉄道建設によるオスマン帝国の近代化の意義を問う上で新たな視点を提供できたと考える。 (2)昨年度末に立教大学にて行われた、アンカラ大学言語歴史地理学部準教授のヒュリヤー・タシュ氏の報告を翻訳。これは、2009年度「史苑」第1号にて掲載の予定である。日本で行われたトルコ人の専門研究者によるオスマン史の報告を邦文にて紹介することは、今後オスマン史及びトルコ史の研究を目指す学生らの一助にもなりうると考える。 (3)2009年7〜9月にはイスタンブルの総理府古文書館にて、オスマン・トルコ語史料の読解と収集を行った。この取り組みにより、研究作業を更に進展させ、論文作成にも前進したと考える。
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Research Products
(1 results)