2008 Fiscal Year Annual Research Report
HIV感染者において発現が変動するmiRNAの網羅的解析
Project/Area Number |
08J04845
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 拓也 The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | CD8T細胞 / miRNA / Central memory / Effector memory / HIV |
Research Abstract |
本研究は、本来の細胞内に存在するmicroRNA(miRNA)を利用したHIV増殖抑制性レンチウイルスを作製するため、まずT細胞の分化段階に応じて発現するmiRNAを網羅的に解析し、それらmiRNAの発現フロファイルを健常人とHIV感染者間で比較することにより病態に関わるmiRNAを決定することを目的とした. 具体的方法を以下に述べる。まず健常者血液由来PBMCを精製、ブローサイトメーターを用いて細胞の分化段階応じてCD4陽性、ならびにCD8陽性T細胞をソートした、ソートした細胞をRNAlaterで保存し、RNAqueous-Microにより全RNAを精製した、これらRNAを用いてmiRNAに物異的なブライマーを用いた逆転写と、その後のTaqManブローブを用いたReal time PCR解析を基にしたHuman MicroRNA Array(トータル365種願ヒトmiRNA)による網羅的定量的解析を行った。Taqman MicroRNA Arrayより得られたデータから、特にセントラルメモリーT細胞で発現量の高いmiRNA、ならびに既にT細胞以外のリンパ球で分化、機能制御に関わると報告されているmiRNAより計12種類のmiRNAに着目した。 合計15人の健常者血液由来PBMCに関して定量PCRによるmiRNA発現解析を行った結果、セントラルメモリー細胞においてけmiR-20a、miR-146bが、エフェクターメモリーT細胞においてはmiR-155、mi-24が特に高発現している事が明らかとなった。 以上、今回得られた健常者におけるmiRNA発現ブロファイルと比較し、今後HIV感染者における病態の進行と細胞に内在するmicroRNAの発現バターンを解析することにより、HIV増殖阻害効果のあるmiRNAを同定することが可能となる.このような研究は未だ報告が無く、その後のHIV増殖抑制性レンチベクターの開発へと発展することが出来れば、世界に先駆ける研究となる事期待れる。 本年度はその上で期待通りの進展であったと考えられる。
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Research Products
(4 results)