2009 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖とシャペロンの相互作用を利用した新規細胞ストレス検出法の確立
Project/Area Number |
08J04902
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西尾 崇 Hokkaido University, 大学院・理学院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 量子ドット / 糖鎖 / バイオイメージング / フッ素化合物 / 超格子 / 非特異吸着 |
Research Abstract |
本研究、「糖鎖とシャペロンの相互作用を利用した新規細胞ストレス検出法の確立」は糖鎖とシャペロン(特にストレス誘導性のもの)との相互作用に注目した全く新しい細胞ストレス検出法を確立することを目的としている。そのためのプローブとして、細胞内における糖鎖提示基材として優れ、且つ蛍光によって高感度に検出可能な半導体量子ドットを用いることを検討している。今年度の研究では、さらに各種のナノ微粒子表面を最適化し、粒子の機能性を向上することに成功したので以下に記す。フッ素化された界面は生体内環境とほとんど相互作用せず、非特異的な沈着などを抑制できる材料デザインとして有望である。フッ素化表面を持ったナノ微粒子は既に報告例があるが、フッ素系溶媒にしか溶解せず、一般に親媒性・水溶性が悪いために生体への応用は困難である。そこで、水溶性のフッ素化エーテル誘導体に注目し、これらを提示したナノ微粒子の作製、および物性や機能の評価を行った。合成されたフッ素化エーテル誘導体提示ナノ粒子の持つ界面は非常に興味深い性質を示した。まず、フッ素化テトラエチレングリコール(FTEG)提示の金ナノ粒子はTHF溶液として基板に滴下したところ、通常では考えられないスピードで3次元方向への周期性を持ったナノ粒子超格子に成長した。また、高い水溶性を付加したFTEG誘導体提示金ナノ粒子へのタンパク質非特異吸着試験を行ったところ、対照化合物に比べ非特異吸着しにくい表面デザインであることが示唆された。
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Research Products
(5 results)