2008 Fiscal Year Annual Research Report
オートクラインループにおける小胞体シャペロンの意義
Project/Area Number |
08J04931
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
坂元 一真 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | オートクライン / 小胞体ストレス / シャペロン / ミッドカイン |
Research Abstract |
1.オートクラインループにおける小胞体シャペロンの意義 腫瘍細胞の自律的な増殖において、成長因子およびその受容体におけるオートクラインループの形成は必要不可欠である。しかしながら、生合成途中でこれらが未熟な結合を起こしてしまう。我々は今までに、腫瘍細胞がこのような未熟結合を回避し、オートクラインループを形成させる機構として、小胞体シャペロンの重要性を明らかにしてきた。細胞の癌化を模倣するモデルとして、本年度は薬剤誘導性MK発現正常細胞株を樹立した。今後、この細胞株に小胞体シャペロン(RAP)を遺伝子導入し、その形質の変化を解析していきたい。 2.MKの新規結合タンパク質の同定 MKの多様な生物活性を説明するには、現在同定されている結合タンパク質では十分ではない。そこで本計画では、MKの新規結合タンパク質の同定を目指す。MK新規結合タンパク質の探索として、ヒト正常血清より、アフィニティーカラムクロマトグラフィー法、及びLC/MS/MS法により、MK新規結合タンパク質の候補がいくつか同定された。 これらは、血中でのMKの安定化・あるいは受容体のco-activatorとして働いている可能性がある。今後in vitroにおいてこれら活性を評価する系を確立する。さらに腫瘍・炎症でMKと相互作用する分子の探索として、腫瘍細胞株の膜画分、あるいはマクロファージ細胞株の膜画分を材料とし、新規受容体の同定も試みている。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] Trandforming growth factor-β 1 upregulates keratin sulfate and chondroitin sulfate biosynthesis in microglia after brain injury2009
Author(s)
Yin, J., Sakamoto, K., Zhang, H., Ito, Z., Imagama, S., Kishida, S., Natori, T., Sawada, M., Matsuyama, Y., Kadomatsu, K.
-
Journal Title
Peer Reviewed
-