2009 Fiscal Year Annual Research Report
四量体構造-機能相関解析に基づく癌抑制タンパク質p53の機能修復
Project/Area Number |
08J04981
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鎌田 瑠泉 Hokkaido University, 大学院・理学院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 癌抑制タンパク質p53 / 変異 / 四量体形成 / 安定化剤 / カリックスアレーン |
Research Abstract |
癌抑制タンパク質p53は様々な遺伝毒性ストレスに応答して活性化し、下流の種々の標的遺伝子の転写を活性化させて細胞周期停止・アポトーシスを誘導する。四量体形成はp53のDNA結合、翻訳後修飾、安定化に必須である。p53の変異はヒト悪性腫瘍で最も多く認められる異常であり、癌遺伝子治療の重要なターゲットの一つである。本研究では、四量体形成ドメインおよびDNA結合ドメインに変異を持つ変異型p53の機能回復を目指し、『四量体形成ドメイン変異型p53の構造を安定化させる新規化合物の開発』および『DNA結合ドメインの変異に対する非ヘテロオリゴマー形成性の改良型p53の開発』を目的としている。 前年度に合成し、R337H、F328Vに対する安定化能を持つピラゾリル-カリックス[6]アレーン、イミダゾリル-カリックス[6]アレーンの変異型ペプチドR337L、L348S、E339K、E343Gに対する安定化効果の解析を実施した。ピラゾリル-カリックス[6]アレーンおよびイミダゾリル-カリックス[6]アレーンR337L、L348Sを安定化した。さらに、R337H,F328Vではカリックスアレーン誘導体の官能基によって安定化能に違いが見られたのに対し、R337L、L348Sでは官能基による安定化効果の違いが見られなかった。一方、カリックスアレーン誘導体が相互作用する部位と予想されるGlu残基の変異体E339K、E343Gでは、安定化が見られず、不安定化することが明らかとなった。今後他の変異型ペプチドに対する効果を解析することにより安定化機構の解明が期待される。
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Research Products
(7 results)