2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規哺乳類Atgホモログを用いたオートファジー制御機構の解析
Project/Area Number |
08J05019
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
細川 奈生 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | オートファジー / タンパク質分解 / Atg13 |
Research Abstract |
本研究では、哺乳類動物細胞におけるオートファジー制御機能を解明するために、オートファジー制御の上流に位置すると考えられる哺乳類Atg13に注目し、機能解析を行っている。 哺乳類Atg13のを解析するために必要となる抗Atg13抗体をHis-Atg13を抗原としてウサギに免疫し、得られた抗血清をGST-Atg13を用いて精製した。得られた精製抗体を用いて、ウェスタンブロット法を行い、哺乳類Atg13の検出バンドが、飢餓時にシフトダウンすることを見出した。ホスファターゼ処理によってAtg13のバンドがシフトダウンすることから、哺乳類Atg13は栄養状態が良好な時にはリン酸化されており、飢餓時には脱リン酸化されることが示された。さらに、作成した抗体を用いて免疫沈降実験を行い、内在性Atg13とULK1、FIP200との結合を検討した。その結果、哺乳類Atg13は、栄養状態に依存せずにULK1、FIP200と結合していることが明らかとなった。さらに、superose6カラムを使用したゲル濾過クロマトグラフィー実験を行ったところ、ULK1-Atg13-FIP20複合体は、約3MDaという非常に大きな複合体として細胞内に存在していることが明らかとなった。そして、この複合体構成因子のいずれかが欠けても、この巨大複合体は形成されず、オートファジー誘導能も欠損することも明らかとなった。また、GFP-Atg13を用いて、哺乳類Atg13の細胞内局在を観察したところ、GFP-Atg13が飢餓時に出現する隔離膜に局在することが明らかとなった。 このため、この巨大複合体は、オートファジー誘導の初期段階に出現する隔離膜に局在し、オートファジー誘導に重要な役割を果たしていると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Nutrient-dependent mTORC1 Association with the ULK1-Atg13-FIP200 Complex Required for Autophagy2009
Author(s)
Hosokawa N, Hara T, Kaizuka T, Kishi C, Takamura A, Miura Y, Iemura SI, Natsume T, Takehana K, Yamada N, Guan JL, Oshiro N, Mizushima N.
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Journal Title
Molecular Biology ot the Cell 20(7)
Pages: 1981-1991
Peer Reviewed
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