2009 Fiscal Year Annual Research Report
有機性廃棄物およびエネルギー作物の家畜ふん尿との嫌気性混合発酵技術
Project/Area Number |
08J05233
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中久保 亮 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | バイオマス / メタン発酵 / 有機肥料 / 循環型農業 |
Research Abstract |
寒冷地水稲栽培におけるメタン発酵消化液の施肥設計:カリウムの蓄積を防ぐ水稲消化液施肥方法として,消化液中のカリウムを化学肥料基準に合わせて制限し,化学肥料に対して不足分のアンモニア態窒素とリン酸を化学肥料により補完し併用施肥を行った。さらに、リン酸肥料としてリン酸含有量の高い鶏ふん炭化物を施用した際の効果についても検討した。その結果、消化液をカリ量基準で施肥し、不足肥料成分を化学肥料で補うことにより、化学肥料単独施肥と同等の効率で水稲を栽培可能であること、水稲栽培において、鶏ふん炭化物はリン酸肥料として化学肥料と同等の効果を有していることが明らかとなった。稲わらメタン発酵ポテンシャル:長期保存可能な稲わらサイレージの家畜ふん尿メタン発酵特性を明らかにし,バイオエタノール化の単位稲わらあたり取得可能な熱量を比較することで,稲わらのバイオガス化の可能性を検討した。連続試験では,稲わらサイレージを投入することによって,対照区に比べ発酵容積あたりメタンガス発生量が32%増加(0.31L/gVS)し,消化液可溶化と粉砕処理の併用処理によって裁断区比19%増加した。バイオエタノール製造実証実験の生産目標との取得可能熱量比較においては,単位原料あたり最大で2.8倍の熱量のメタンガスを発生可能であることが認められた。藻類メタン発酵ポテンシャル:オオバアオサのメタンガスポテンシャルについて研究した。HRT20日の高温メタン発酵において、湿重量割合10%のオオバアオサ投入で、発酵阻害が発生することなく共発酵を行うことが可能であった。また、適量の塩化鉄を投入することにより、硫化水素由来の発酵阻害を軽減可能であった。
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Research Products
(7 results)