2009 Fiscal Year Annual Research Report
実装コスト最適化制御系設計への先進的最適化アルゴリズムの導入に関する研究
Project/Area Number |
08J05316
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸田 一郎 Kyoto University, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 制御 / システム同定 |
Research Abstract |
第2年度目にあたる平成21年度では,「1.連続時間システム同定法の拡張」「2.先進的最適化アルゴリズムによる低コストシステムの同定」「3.先進的最適化アルゴリズムを用いたハイブリッドモデルの同定」の3点に取り組んだ.「1.連続時間システム同定法の拡張」においては,実応用において重要な問題である,稼働状態にある制御系に含まれるシステムのモデリング問題について考察を行い,前年度の研究を拡張してこの問題に対応できることを示した.つぎに,「2.先進的最適化アルゴリズムによる低コストシステムの同定」においては,前述の研究において提案した同定手法に,近年注目されている凸最適化の手法を組み入れることにより,出力が粗いセンサーが存在する系や,計測値に外れ値が多く含まれる系を適切に扱うことができることを示した.低コストシステムはこのような特徴を持つことが多く,研究課題を達成する上で,これらのシステムを対象とした研究は重要であると考えられる.また,「3.先進的最適化アルゴリズムを用いたハイブリッドモデルの同定」では,低コストシステムにおいて必要とされるハイブリッドシステムによるモデリングに対して,凸最適化が適用可能であることを示し,実験データに対して良好な結果が得られることを確認した.また,制御系設計において用いられるモデルの単純さは,設計される制御器の複雑さ,すなわち実装コストと密接に関連しており,この研究成果はモデルの単純化に応用できると考えられるので,研究課題である「実装コスト最適化制御系設計」の達成において特に重要である.
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Research Products
(5 results)