2008 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ閉じ込め装置におけるプラズマ壁相互作用と周辺プラズマ研究
Project/Area Number |
08J05343
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
東園 雄太 Kyushu University, 特別研究員(PD)
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Keywords | 周辺プラズマ / プラズマ壁相互作用 / 水素リサイクリング |
Research Abstract |
九州大学のPWI模擬実験装置(APSEDAS)において、円筒のプラズマを照射した金属試料近傍でCCDカメラを用いた水素バルマー線の二次元分布計測、プローブを用いたプラズマパラメータの計測を行なった。その結果、カメラ画像において試料方向へ二段階で減少する特徴的な発光分布を確認した。この分布は、プラズマ密度を一桁、ガス圧を3倍程度変化させた場合も、試料から40mm以内で、ほぼ同じ分布形状を示すことも確認された。これは、壁表面のシースの効果と、プラズマの流速保存、運動量保存を満たす条件から導きだすことのできるプラズマ密度の分布に起因していることが考えられる。また、装置内のガス圧を変化させた場合において試料から40mm以上離れた位置では分布に違いが見られ、これは試料近傍のプラズマ密度の急激な変化によってもたらされる中性粒子とプラズマの反応率に起因していると考えられる。 球状トカマク型のプラズマ閉じ込め装置において、高周波を用いた非誘導型の電流駆動を実現することが非常に重要な研究課題であり、小型PWI実験装置(CPD)において非誘導電流駆動実験時におけるCCDカメラの画像の水素のバルマー線発光強度とプラズマ電流の関係を各ショットで調べた。その結果、電流ジャンプ後に、ショットともに水素のバルマー線発光強度が減少するのに対し、プラズマ電流は上昇する結果が得られ、初めて両者の相関を確認した。これは、水素リサイクリングに伴う中性粒子が減少し、プラズマ電流駆動を担う電子と中性粒子との衝突が減少したためであると考えられる。
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Research Products
(16 results)