2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロトルーディン結合タンパク質の探索・機能解析による神経突起形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
08J05427
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松崎 芙美子 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プロトルーディン / 結合タンパク質 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
プロトルーディン結合タンパク質の同定 1)非神経細胞を用いたbaitの発現確認 6x(His)-FLAGを付加日したプロトルーディンを非神経細胞株(HEK293T)に一過的に発現させ、調製した細胞破砕液より、発現させたプロトルーディンのM2 agarose resinおよびNi-NTA resinを用いたプルダウンを行い、プロトルーディンのアフィニティー精製が可能であることを確認した。 2)神経培養細胞におけるプロトルーディン・プロトルーディン結合タンパク質複合体の精製条件検討 6x(His)-FLAG-プロトルーディンを安定に発現する神経細胞株(Neuro2A)を樹立した。プロトルーディンを効率良く抽出できる細胞破砕条件を検討したところ、Potter's homogenizer(70 strokes)を用いるのが最適であった。プロトルーディンが多く存在するミクロソーム画分を分画後、様々な濃度のTriton X-100を用いて溶解し、既知のプロトルーディン結合タンパク質との結合量を検討したところ、0.5%Triton X-100を用いた溶解条件で安定した結合タンパク質の結合が見られた。このミクロソーム可溶性画分を用いて、プロトルーディン複合体を効率的かつ高い純度で精製できる様に条件を検討し、反応系のスケール、resinの使用量、resinの結合反応時間、resinからの複合体抽出条件、プロトルーディン複合体の濃縮条件等を決定した。 3)プロトルーディン複合体の質量分析 精製したプロトルーディン複合体をSDS-PAGEで分離後、質量分析計にてプロトルーディン結合タンパク質を同定した。その際、非特異的に結合するタンパク質を識別するために、プロトルーディン複合体と同じ分画に存在している3つのタンパク質をそれぞれbaitとして用い、対照とした。その結果、プロトルーディン結合タンパク質として106個のタンパク質が同定された。その中には、プロトルーディンとの結合が既に示されているVAPやFKBP38も含まれており、系の信頼性が示された。このうち2割が小胞輸送関連タンパク質であったことから、プロトルーディンはこれらのタンパク質と結合することで小胞膜輸送を制御すると考えられた。
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Research Products
(1 results)