2009 Fiscal Year Annual Research Report
プロトルーディン結合タンパク質の探索・機能解析による神経突起形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
08J05427
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松崎 芙美子 Kyushu University, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC1)
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Keywords | プロトルーディン / 小胞輸送 / KIF5 |
Research Abstract |
プロトルーディンおよびプロトルーディン結合タンパク質の機能解析 1)生理的条件下におけるKIF5のプロトルーディンへの結合の確認 同定されたプロトルーディン結合タンパク質のうち、小胞輸送および神経機能に重要な役割を果たすKIF5に注目し、3つのアイソフォーム(KIF5A、KIF5B、KIF5C)をクローニングした。それぞれのアイソフォームとプロトルーディンを共にHEK293T細胞に一過的に発現させて共免疫沈降を行ったところ、全てのアイソフォームがプロトルーディンと結合し、そのうちKIF5Aの結合が最も強かった。さらに、マウス脳のライセートにおいてプロトルーディン抗体を用いた免疫沈降を行ったところ、KIF5が共沈降したことから、プロトルーディンとKIF5は神経組織で生理的に結合していることが明らかになった。 2)KIF5の非神経培養細胞における機能解析 子宮頸癌細胞株HeLa細胞においてKIF5Aを過剰発現させたところ、驚いたことに突起形成が誘導された。この形態変化はプロトルーディンの過剰発現時に見られるものと酷似していた。プロトルーディンの過剰発現によって誘導される突起形成はKIF5のノックダウンによって阻害され、KIF5Aによって誘導される突起形成はプロトルーディンのノックダウンによって阻害されたことから、それぞれの突起形成能にはお互いが必要であると考えられた。KIF5Aとプロトルーディンを共発現させたところ、相乗的に突起形成が誘導された。以上より、KIF5とプロトルーディンはHeLa細胞の突起形成において協調的に機能していると考えられた。KIF5は様々な積荷を輸送するモータータンパク質であることから、プロトルーディンはKIF5と結合することによって突起方向へ輸送され、その結果、突起形成が誘導されると考えられる。
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Research Products
(2 results)