2008 Fiscal Year Annual Research Report
発生段階依存的な選択的スプライシング制御機構の解明
Project/Area Number |
08J05454
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大野 源太 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・生命情報科学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 選択的スプライシング / レポーター / RNA / 分子生物学 / 線虫 |
Research Abstract |
選択的スプライシングの制御機構を明らかにするために、筋肉と非筋肉組織とでスプライシング・パターンが大きく異なるunc-60遺伝子をモデルとしたスプライシングレポーターを作製し、unc-60の筋肉特異的なスプライシング・パターンを生体内において可視化することに成功した。また作製したレポーター線虫の遺伝学的な解析から、2種類のRNA結合タンパク質SUP-12とASD-2を筋肉特異的な選択的スプライシングの制御因子として同定した。さらに、SUP-12とASD-2それぞれの結合配列の候補領域に変異を導入した変異体レポーターを作製した結果、いずれにおいてもスプライシングの組織特異性が失われることが観察された。これらの結果から、SUP-12とASD-2が協調的に筋肉特異的な選択的スプライシングに関与している可能性が示唆されたため、今後は分子レベルでのSUP-12とASD-2の相互作用を検討していく方針である。また、unc-60mRNA前駆体のスプライシング中間体の解析から、SUP-12とASD-2の結合配列を有する1番目のイントロンの除去がその他のイントロン除去後に行われることを見出している。これは、従来まで報告されることのなかったイントロン除去の順序とRNA結合タンパク質によるスプライシング制御の関係性を示すものとして大変興味深い発見である。今後はSUP-12とASD-2各変異体を用いたスプライシング中間体の解析を行う予定である。
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Research Products
(3 results)