2008 Fiscal Year Annual Research Report
超音速噴射流れ場における瞬間濃度の定量計測に基づく乱流混合評価に関する研究
Project/Area Number |
08J06092
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 英美 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | スクラムジェット / 超音速混合流 / 噴射 / 圧縮性流体 / 大規模乱流構造 / アセトンPLIF |
Research Abstract |
本研究では,超音速混合流れ揚の定量評価法確立と大規模乱流構造の挙動解明を目的として,申請書に記載の2つの研究課題を設定した. 研究課題1に関して,PLIFデータから噴流モル分率を算出する蛍光比法理論を一般化した.対象流れ場は主流マッハ数2.0の超音速主流中に単円孔から垂直音速噴射をした場である.アセトンPLIFデータを用いて,異なる2種類のトレーサ混入条件でも理論が妥当であることをガスサンプリングデータとの比較により検証した.これは多成分噴射系にも適用できることをヘリウム噴射実験によって検証した.また,密度算出式を導出し,その妥当性は斜め衝撃波関係式を用いて検証した.また,n個の噴射器がある場合,n+1種類のトレーサ混入条件でデータを取得することにより定量的にモル分率が算出可能であることを示した. 研究課題2として,噴射流れ場に存在する大規模乱流構造の挙動解明のため,500枚の瞬時PLIFデータを用いて空間2点の濃度変動相関値を計算した.異なる幾つかの断面で同一噴射条件により計測したPLIFデータを対象とした.その結果,瞬時画像で観察された大規模乱流構造は,濃度変動強度が最も大きい領域である平均濃度の50%軌跡に沿って出現することを明らかにした.また,大規模構造は主流方向に傾いた楕円形であり,流れるに従って形状,大きさ,傾き角が変化することを明らかにした.PIV計測による流速分布との比較から,この挙動は主に主流方向流速と関連が強いことも示した.相関値の高い領域の出現パターンから,噴流の瞬時構造としてヘアピン構造を持つこと等の流れ場の特性を示した. このように,研究課題1は目的以上の理論拡張を完遂し,課題2に関しては瞬時濃度変動の特性を明らかにした.さらに,主流マッハ数,噴射運動量流束比,噴射分子量をパラメータとして実験データを取得し,更なる解析を行っている.
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Scalar Spatial Correlations in a Supersonic Flowfield2009
Author(s)
Takahashi, H., Oso, H., Kouchi, T., Masuya, G., Hirota, M.
Organizer
47th AIAA Aerospace Sciences Meeting
Place of Presentation
Orlando, USA
Year and Date
2009-01-05
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