2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J06256
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
樹下 成信 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ATP / VNUT |
Research Abstract |
ATPを伝達物質として用いる化学伝達をプリン作動性化学伝達という。この化学伝達において、ATPが分泌小胞に濃縮される過程は必須である。しかしATPの分泌小胞への濃縮を担う小胞型トランスポーターは同定されていない。小胞型トランスポーターは化学伝達の起点として考えられるため、その発見はプリン作動性化学伝達の全貌解明につながる。本研究は小胞型ATPトランスポーターの同定と機能解析を目的とした。昆虫細胞を用いた大量発現系から目的のタンパク質を精製した。これをリボソームに再構成し、輸送活性を測定した。SLC17A9タンパク質は膜電位差を駆動力としてATP、ADPやGTPといったヌクレオチドを輸送した。以上のことからSLC17A9タンパク質は分泌小胞へのATPの濃縮を担っている。そこで小胞型ヌクレオチドトランスポーター(vesicular nucleotide transporter,VNUT)と命名した。VNUTの発見がATP分泌機構の、さらにはプリン作動性化学伝達の全貌解明につながる。
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Research Products
(2 results)