2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマノイドロボットのインパクト動作を用いた実作業
Project/Area Number |
08J06273
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
辻田 哲平 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ヒューマノイドロボット / インパクト動作 / 衝撃力 |
Research Abstract |
ロボットが環境に対してアクチュエータの限界を超え,大きな力を発生させるためには,衝撃力を利用することが有効である.本研究では,このようなロボットの全身を運動連鎖させ,蓄積・伝達される運動量を力積として加えることで望みの力を生み出す動作を,インパクト動作と呼び,本動作の最適化を行った,まず,衝撃力の大きさや位置精度を評価可能な実験システムを構築し,等身大のヒューマノイドロボットHRP-2を用いて衝撃力を積極的に発生させる実験を行った.実験により,釘打ちなどの実用的な作業における衝突現象は数十ミリ秒に及ぶことが明らかになった.地上に固定されたマニピュレータや宇宙ロボットの分野で用いられてきた仮想質量による衝突モデリングは,剛体同士の高い周波数領域での衝突を対象としており,上記の実用的な作業における衝撃力の予測には適していない.また,仮想質量は衝突現象を質点で表現するため,衝突中におけるロボットのリンクの挙動を考慮しておらず,ZMP(Zero-Moment Point)の軌跡を予測することが困難である.そこで,本研究では実用的な作業に適したヒューマノイドロボットの衝突モデルを立て,衝撃力とZMPを低い計算コストで予測可能とした.ロボットシミュレータOpenHRP3の結果と比較して,本モデルによる予測は衝撃力の最大値で誤差6%程度,ZMPの誤差は0.03(m)程度の精度となり高い精度を有する.また,計算量はHRP-2のモデルを使用した場合,代表的なFeatherstoneによる0(n)の順動力学計算手法に比較して,サンプリング時間0.1(ms)の場合1/4程度となる.この動力学計算手法を活用し,転倒しない範囲で力を最大限発生させる最適な動作を生成した.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Teppei Tsujita, Atsushi Konno, Yuki Nomura, Shunsuke Komizunai, Yasar Ayaz, Masaru Uchiyama
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Journal Title
本「Cutting Edge Robotics 2009」の章「An Impact Motion Generation Support Software」(IN-TECH(掲載決定))
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