2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J06281
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉田 聡 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 骨格筋萎縮 / 転写因子 / 骨格筋 |
Research Abstract |
骨格筋萎縮時に遺伝子発現が亢進し、骨格筋量を調節することが知られている転写因子および転写共役因子であるFOXO1に注目し、FOXO1による骨格筋量調節機構の解明を目指した。転写因子および転写共役因子であるFOXO1はPGC-1αや核内受容体など、様々な蛋白質と結合して転写を調節することが報告されている。そこで、骨格筋においてFOXO1と結合する蛋白質を探索した。方法は酵母2ハイブリッド法を用いた。骨格筋cDNAライブラリー100万クローンからFOXO1と蛋白質-蛋白質相互作用する分子を11クローン同定した。11クローンの中から、蛋白質相互作用モチーフを持ち、転写共役因子として作用することが報告されている遺伝子Xに注目した。 初めに、GST pull-down法により、FOXO1と遺伝子Xが直接蛋白質-蛋白質相互作用することを確認した。また、遺伝子Xはスプライシングバリアント体が3種類存在すると報告されているが、そのいずれもFOXO1と結合することを確認した。次に、遺伝子Xは転写因子と結合して転写を正に調節することが報告されていることから、レポーターアッセイによりFOXO1の転写活性化能に対する遺伝子Xの作用を検討した。その結果、遺伝子XはFOXO1の転写活性化能を促進することが明らかとなった。以上より、遺伝子Xは骨格筋においてFOXO1と直接結合し、骨格筋萎縮を促進する可能性が示唆された。
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