2010 Fiscal Year Annual Research Report
パンサラッサ海遠洋域におけるペルム紀末~前期三畳紀の海洋環境変動の研究
Project/Area Number |
08J06308
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 聡 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 大量絶滅 / ペルム紀 / 三畳紀 / 地球化学 / 有機炭素同位体比 / 硫化物硫黄同位体比 / 微量元素 / 還元環境 |
Research Abstract |
有機炭素同位体比分析:堆積物を酸処理し、質量分析計を用いて有機炭素同位体比を測定した。結果、前期三畳紀末から中期三畳紀へ炭素同位体比の値が増加することが確認された。 硫黄同位体比の測定:堆積物より硫化物を抽出し、質量分析計で硫黄同位体比を測定した。結果、日本・ニュージーランドのペルム紀三畳紀境界層で硫黄の同位体比がともに10‰減少することが明らかになった。また、前期三畳紀オレネキアン期後期には有機炭素同位体比と硫化物硫黄同位体比は共に増加するが、上位の中期三畳紀アニシアン期ではこの共変化がみられないことを明らかにした。 堆積物の元素組成分析:日本のペルム紀末-前期三畳紀の堆積物をEDXRF、ICPMS、XGTを用いて分析し、堆積物の元素組成を明らかにした。得られたデータは、ペルム紀末の堆積物中にMoとPbの濃度が増加することを示した。 学会講演・論文投稿:日本のセクションから得られたパンサラッサ海遠洋におけるペルム紀末~三畳紀前期の炭素同位体比の研究成果について国際学会(International Conference of Geobiology,中国、武漢)で口頭発表を行い、同様の内容で投稿していた論文を査読者のコメントをもとに改定し、国際誌Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecologyに受理させた。日本のペルム紀末-三畳紀前期の硫黄同位体比の研究成果について国際誌Chemical Geologyに投稿した。日本のペルム紀-三畳紀境界層の元素分析の研究、ニュージーランドのセクションから得られた後期ペルム紀-前期三畳紀の硫黄同位体比の研究、日本の前期三畳紀-中期三畳紀の炭素・硫黄同位体比の研究成果について投稿原稿をまとめた。また、これまでの研究成果をまとめ、博士論文を執筆した。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Early Triassic (Induan) Radiolaria and carbon-isotope ratios of a deep-sea sequence from Waiheke Island, North Island, New Zealand2011
Author(s)
Rie S.Hori, Satoshi Yamakita, Minoru Ikehara, Kazuo Kodama, Yoshiaki Aita, Toyosaburo Sakai, Atsushi Takemura, Yoshihito Kamata, Noritoshi Suzuki, Satoshi Takahashi, K.Bernhard Sporli, Jack A.Grant-Mackie
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Journal Title
Palaeoworld
Volume: (In press)
Peer Reviewed
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