2009 Fiscal Year Annual Research Report
横紋筋の太いフィラメントの長さを決定する新規タンパク質の探索
Project/Area Number |
08J06514
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
花島 章 Chiba University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | コネクチン / ミオシン / 太いフィラメント / 筋タンパク質 / 横紋筋 / 巨大タンパク質 / サルコメア / 分子定規 |
Research Abstract |
横紋筋の太いフィラメントの長さがどのように決まるのか明確になっていない。巨大弾性タンパク質コネクチンは太いフィラメントの全長に沿って結合しているタンパク質であり、そのAIジャンクション領域は太いフィラメントの端に位置している。そこで、AIジャンクション領域に結合し、太いフィラメント構成タンパク質であるミオシンの重合を止める未知のタンパク質が存在するのではないかと考え、研究を行った。 昨年度に引き続き、AIジャンクション領域に結合するタンパク質をヒト心筋のcDNAライブラリーから酵母2-ハイブリッド法により探索し、48個の結合する候補を得て、そのうち32個の塩基配列を決定した。特にその中の1つについて、大腸菌内で融合タンパク質として発現・精製後、AIジャンクション領域の融合タンパク質との結合をプルダウン法により調べたが、結合は見られなかった。引き続き、他の結合候補に関しても、解析する予定である。 また、ミオシン1分子の長さを考慮すると、ミオシンの重合を止める未知のタンパク質はコネクチンのD域やC域の最初のスーパーリピートに結合する可能性も考えられる。そこで、これらの領域をコードする配列を4つに分けて、ヒト心筋のcDNAライブラリーから酵母2-ハイブリッドスクリーニングにて結合タンパク質の候補を探索した。その結果、D1+2領域は24個結合候補を得て、そのうちの20個の配列を決定した。同様にD3+4領域は45個の候補を得て現在配列解析中であり、C1領域は18個の結合候補を得て全部の配列決定を終えた。一方、D5+6に結合する候補は見つからなかった。特に、D1+2領域結合候補の5クローンとC1領域結合候補の4クローンの配列はヒトのゲノム上に存在するにも関わらず、データベースに登録されていない、未知のものだった。今後、これらのクローンの解析を中心に、更なる研究を進めていく予定である。
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Research Products
(11 results)