2008 Fiscal Year Annual Research Report
アドホック・ネットワークのためのテストベッドおよび新たなプロトコルの実装
Project/Area Number |
08J06596
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
池田 誠 Fukuoka Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | MANET / OLSR / アドホック |
Research Abstract |
この研究は,モバイルアドホック・ネットワークのためのテストベッドおよび新たなプロトコルの実装を目的としたものである.このため,屋内・屋外での実証実験を行うためのテストベッドを構築と拡張,シミュレーションによる評価をおこなった.また,小規模アドホック・ネットワークでのモビリティとOLSR(Optimized Link status Routing)プロトコルの経路選択機構に関する解析を行った.その結果,MPR(Multi Point Relay)ノード選択に用いるLQWS(Link Quality Window Size)を変化させたとき約500KbpsのUDPのシングルフローを用いた場合のスループットの結果はLQWSには影響を受けないことを明らかにした.これは,異なるトポロジで実験した場合でも同様である.さらに,移動端末のネットワークへの参加と離脱によるトラフィックへの影響,複数のトラフィックを送信した場合のバックグラウンドトラフィックからの影響や,他のプロトコル(Better Approach To Mobile Ad hoc Networking)との比較を行った. 研究実施計画にあげていた課題は,ほぼクリアーすることができたが,提案プロトコルの実装までには至っていない.平成21年度では,MPRノードの経路選択機構の改良を行い,様々な環境やトポロジに適応可能な経路機構の実装を目指す. 平成20年度の業績として,国際ジャーナルに3編(第一著者2編)の論文がある.その上,国際会議に5編(第一著者2編)と国内研究会に6編の論文が採録された.また,トリノで行われたInternational Conference on Network-Based Information Systems 2008(NBiS-2008)の国際学会ではBest Paper Awardを受賞することができた.
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