2008 Fiscal Year Annual Research Report
E3ユビキチンリガーゼRNF125の新たな生理機能の解析
Project/Area Number |
08J06615
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
有元 啓一郎 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 自然免疫 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
1)理化学研究所から得られたヘテロマウスを交配し、RNF125ノックアウトマウスを作製した。現在はC57/BL6系マウスとのバッククロスを行っているとともに、ノックアウトマウス胎児繊維芽細胞を用いてウイルス感染実験を始めている。 2)RNF125強制発現によりNF-κBレポーターアッセイで変化の見られたRIG-I下流の分子に対して、RNF125がどのような修飾(ユビキチン化など)を与えているかを明らかにすることを試みた。その結果としてRNF125のある欠失変異体が野生型のRNF125とは異なる性質を持っていることを明らかにした。この変異体の強制発現によりRIG-I下流分子が活性型のユビキチン化修飾を受け、NF-κBのレポーター活性が上昇した。この変異体は生理的条件下においても存在することから意義深いものであり、さらに詳細な解析を行っている。 3)RIG-Iと同様にCARDドメインを持つNODファミリーがRNF125の制御を受けるかどうかを調べたところ、強制発現の系ではNODファミリーとRNF125の結合が見られNF-κBレポーター活性が低下したが、ユビキチン化や分解は見られず、RIG-Iに対するRNF125の役割とは異なることが明らかとなった。 4)論文実績としては、RIG-IのISG化とユビキチン化のバランスにRNF125とUbcH8が重要であることを報告したものが2008年度に受諾された。また、ウイルス感染免疫シグナルにおけるユビキチン化の役割を総説として発表した。 さらに、本研究の過程で、ウイルス感染後に活性化されるインターフェロンシグナルに必須である、新規E3ユビキチンリガーゼを見いだし、現在論文投稿中である。
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Research Products
(2 results)