2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ送液デバイスを用いた自己組織化脈管ネットワーク形成に関する研究
Project/Area Number |
08J06629
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平丸 大介 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | HUVEC / 血管 / μ-TAS / マイクロチャネル / 傾斜露光時 / 細胞培養 / SU-8 |
Research Abstract |
生体内では、現在の技術では作製することが不可能である複雑な機能を有した微小構造体である生体組織が多数存在しており、それらの工学的応用が期待されている。本研究ではそのような生体組織の代表的なものの一つである毛細血管に着目し、人工的に作製した微小流路構造と自己組織化により作製された血管構造を機能的に結合するμ-TASデバイスを提案した。このデバイス上の微小構造は、平面上に配置されたオリフィスを複数有する埋込流路であり、厚膜ネガレジストであるSU-8内部に形成されている。このような微小構造は通常の露光方法では作製することが困難であり、我々が提案した傾斜露光法を用いることで簡便に作製することが可能となった。そして、埋込流路に接続したオリフィスが配置されたデバイス平面上でヒト由来の内皮細胞の一種であるHUVECを特定条件下で培養することで自己組織化により毛細血管構造を形成し、平面上のオリフィスへと誘導することで毛細血管と埋込流路を、オリフィスを介して機能的に結合する。ランダムに配置される脈管構造の誘導において、昨年度は内皮細胞の誘引因子であるVEGFを含有したゲルビーズをオリフィスに配置することで脈管構造をオリフィスへ誘導を行ったが、ゲルビーズの除去が問題となっており、オリフィスからVEGFを拡散させる手法を検討している。また、毛細血管の形成期間を短縮するために特異な環境下での培養を行っていたため、本年度では一般的な医学分野で用いられる条件下での実験を行うための培養システムの構築を行い、一週間以上の長期培養下での毛細血管構造の誘導と埋込流路との結合を試みた。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] A High-Throughput FISH Microchip for Clinical Genetics2010
Author(s)
Hiroyuki Suzuki, Daisuke Hiramaru, Kyohei Terao, Hidekuni Takao, Fumikazu Oohira, Hidetoshi Kotera, Takaaki Suzuki
Organizer
The 14th International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences
Place of Presentation
マーティニプラザ(グローニンゲン市,オランダ)
Year and Date
2010-10-05
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