2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08J06677
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 昌雄 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 群スタック / 代数スタック / 代数幾何学 / モジュライ理論 / Picard群 |
Research Abstract |
本研究の目標は群スタック,およびその特別な場合である"abelian stack"の理論を構築し,モジュライ理論など代数幾何学の研究に応用することである. 本年度は群スタックの基礎理論の構築に取り組むとともに,代数曲線のモジュライスタックの不変量,特にPicard群の計算への応用をめざした研究を行なった. まずモジュライスタックの不変量に関する先行研究について検討し,そこに群スタックの手法を持ち込むことでどのような新しい知見が得られるかを考察した.その結果,モジュライスタックの境界に注目した帰納的な計算方法は群スタックを利用して拡張することが可能であり,それにより従来より一般的な状況の下でPicard群を計算することが可能であろうということが分かった. またこのために群スタックを含む代数スタックの理論において新たに構築すべき理論についても検討した.代数スタックの理論に関しては,そのコホモロジーに関する理論が十分に完成されておらず,群スタックでの利用に関しても障害となっている.このため上記のような研究への応用を念頭に置きスタックのコホモロジー論に関する研究を行なっている途上である. この研究のため,モジュライ理論の研究に関する最新の動向等を知るために研究集会に参加した.また11月には代数スタックを無限圏の観点から捕えるための研究会に出席し,この中で群スタックについて討議した.
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Research Products
(1 results)